第二届“理论与实践结合的日语教育学”国际研讨会实施报告
開幕式
2017年3月18日、19日、第2回「日本語教育学の理論と実践をつなぐ」国際シンポジウムが開催されました。2016年3月の『日本語教育基礎理論と実践シリーズ叢書』全巻刊行記念国際シンポジウムに引き続いて、いかに教育現場で理論と実践をつないでいくか考える場となりました。基調講演、パネルディスカッションとともに、日本語教育学実践研修会の参加者による優秀レポート発表会、及び一般応募による研究発表会も同時に開かれました。
★当日配布した予稿集はこちらからPDFファイルがダウンロードできます。
★当日の講演の一部は下記リンクより視聴することができます。
① 基調講演(林洪先生) http://weibo.com/2384546731/EAkp98YqI
② 基調講演(細川英雄先生) http://weibo.com/2384546731/EAkYyoLx7
③ 基調講演(佐藤慎司先生) http://weibo.com/2384546731/EAtq74qaQ
④ パネルセッション報告(細川先生、曹先生) http://weibo.com/2384546731/EAtXnk7rJ
日程:2017年3月18日(土)、19日(日)
会場:高等教育出版社(北京市西城区德外大街4号)
主催:国際交流基金北京日本文化センター、高等教育出版社、北京日本学研究センター
講師:
《基調講演》
林洪 北京師範大学日本語教育教学研究所所長
細川英雄 早稲田大学名誉教授/言語文化教育研究所代表
佐藤慎司 プリンストン大学東アジア研究部日本語プログラムディレクター
《パネルセッション報告》
細川英雄 早稲田大学名誉教授/言語文化教育研究所代表
曹大峰 北京外国語大学北京日本学研究センター 教授
朱桂栄 北京外国語大学北京日本学研究センター 副教授
王閏梅 華中科技大学外国語学院 副教授
基調講演
参加者:
80名(中国及び日本の大学日本語教師など)
プログラム:
3月18日(土) | |
9:00-9:30 | 開幕式 |
主催側代表・来賓挨拶、記念撮影 | |
9:40-10:40 | 基調講演① 林洪先生(北京師範大学日本語教育教学研究所)
「新しい教育標準の理念と日本語教育実践の課題」 |
10:50-11:50 | 基調講演② 細川英雄先生(早稲田大学/言語文化教育研究所)
「実践研究は何をめざすか―日本語教育における実践研究の意味と可能性」 |
12:00-13:45 | 昼食 |
13:45-14:20 | 報告① 朱桂栄先生(北京外国語大学北京日本学研究センター)
「日本語教育学実践研修を通じての、理論と実践をつなぐ試み」 |
14:30-17:00 | 研究発表会(4分科会)
(日本語教育学実践研修優秀レポート発表/一般応募発表) (20分発表+10分質疑応答・コメント) |
17:00-17:30 | 研究発表会総括 |
18:00-20:00 | 懇親会 |
3月19日(日) | |
8:30- 9:30 | 基調講演③「未来を創ることばの教育をめざして」
佐藤慎司先生(プリンストン大学) |
9:40- 9:45 | パネルセッション説明
「日本語教育の実践能力向上をめざして、私たちはなにをするのか」 |
9:45-10:00 | 報告② 細川英雄先生「教育実践能力と実践研究」 |
10:00-10:15 | 報告③ 曹大峰先生「日語教学研究会教師研修プロジェクトの狙い-実践能力向上にむけて」 |
10:15-10:30 | 報告④ 王閏梅先生(華中科技大学)「現場教師の実践研究への支援」 |
10:40-11:30 | 壇上討論
細川英雄+曹大峰+佐藤慎司+朱桂栄+王閏梅(司会:平田好) |
11:40-12:15 | 総括 |
12:15-12:30 | 閉幕式 |
12:30-13:30 | 昼食 |
分科会内容:
第1分科会(実践研修優秀レポート発表会) | ||||||||
14:30 | 15:00 | 黄均鈞 | 華中科技大学 | 教師が「教えない」総合日語授業における実践者と学習者の葛藤と変容 ―大学3年次を対象とする総合日語授業から― | ||||
15:00 | 15:30 | 曽源深 | 恵州学院 | TBLT指導法が大学の初級日本語通訳授業における応用実践研究 | ||||
15:30 | 16:00 | 王愛静 | 中国海洋大学 | 初級日本語におけるタスク教授法の試み | ||||
16:00 | 16:30 | 韓蘭霊 劉艶偉 畢楊 時春慧 于亮 | 大連理工大学 | 日本語の初級段階における口頭試験の実施報告 | ||||
16:30 | 17:00 | 李慧 | 蘭州理工大学 | 第二外国語としての日本語ブレンド型学習実践報告 | ||||
第2分科会(一般応募) | ||||||||
14:30 | 15:00 | 孫守峰 | 山東師範大学外国語学院 | ビジネス場面における紹介のシラバス | ||||
15:00 | 15:30 | 王琳 | 上海交通大学外国学院日本語学部 | 『日本語視聴説』課程におけるアウトプットに関わる作業について | ||||
15:30 | 16:00 | 管秀蘭 | 山東青年政治学院 | 外国語口語教育におけるOPI評価体系の実践研究 | ||||
16:00 | 16:30 | 潘郁紅 | 中共中央党校文史教研部 | 人文・社会学系大学院生向けの専門日本語教育への取り組み ―一日本語教師の教育実践を中心に― | ||||
第3分科会(一般応募) | ||||||||
14:30 | 15:00 | 賈一飛 | 北京科技大学管庄キャンパス | 中国の高等教育機関においてJF日本語教育スタンダード準拠教材を応用する実践 ―異文化理解能力の育成に焦点をあてて― | ||||
15:00 | 15:30 | 李暁燕 | 九州大学 | 教材を使わない「自由」の裏に求められるもの ―留学生と日本人学生の混成クラスにおけるアクティブ・ラーニングの教育実践より― | ||||
15:30 | 16:00 | 菅田陽平・朱桂栄・駒澤千鶴 | 北京大学,北京外国語大学,国際関係学院 | 「体験型学術発表」を通して考える「協働」とは | ||||
16:00 | 16:30 | 武一美・今井なをみ | 早稲田大学 | 短期研修プログラムにおける「ポートフォリオ」の意義と課題 ―中国大学日本語主専攻を対象としたポートフォリオ作成実践を踏まえて― | ||||
16:30 | 17:00 | 鈴木今日子 | 中国人民大学 | 会話授業における自律学習能力と異文化理解能力の養成の試み ―中国大学日本語専攻の会話授業の実践― | ||||
第4分科会(一般応募) | ||||||||
14:30 | 15:00 | 今井なをみ・古屋憲章 | 早稲田大学,武蔵野美術大学 | 訪日短期留学プログラムをとおして日本語学習を自身の人生に位置づける ―3年度にわたる中国西部日本語学習者訪日研修の実践研究から― | ||||
15:00 | 15:30 | 辛穎 | 牡丹江師範学院・首都大学東京 | 中国北方方言母語話者における促音知覚について ―マルチメディア教材“KITEKITTE”を用いた音声指導の効果を中心に― | ||||
16:00 | 16:30 | 李羽喆 | 早稲田大学日本語教育研究科 | 日本語の産出能力に対する自己評価から実践に何を示せるか ―「できない」という評価に焦点を当てて― | ||||
16:30 | 17:00 | 賈鵬飛 | 文教大学 | 1930年代の中国大陸における日本語教育の理論と実践 -「日本国籍」台湾人の張我軍の日本語教育観を中心に- |
※一部発表者は都合により当日キャンセル。
日本語教育学実践研修会優秀レポート発表会:
「日本語教育学実践研修会」(北京日本学研究センター・北京日本文化センター共催)は、参加者を限定した少数精鋭の研修会です。夏季集中研修5日間で実践課題を明確にして研究計画を作成し、9月からの教育実践を経て、1月までに実践研究レポートをまとめ、3月の発表会まで、8ヶ月に渡る研修です。優秀レポート提出者は北京に招聘されて、発表を行いました。2016年8月の夏季集中研修の報告もご参照ください。
栄誉証書を授与された優秀レポート提出者と主催者代表
参加者の声(アンケート自由記述より抜粋):
・今まで私が参加したシンポジウムの中で一番、現場の教師の葛藤、そして向き合う方法を提供、考えさせる大会でした。本当にありがとうございました。
・理論と実践について普段の教育現場でいろいろな悩みを感じている中、今回のシンポジウムに参加でき、大変よい刺激をいただき、これからは頑張って考えながら、実践をチャレンジしていきたいと思います。
・マクロ・ミクロ的視点を取り入れたとても有意義な研修でした。学校に戻って、今回勉強になったことを同僚に伝えて、現場で少しずつ実践していきたいと思います。
・理想⇔現実 どうするの?というところに最後行きつき、ここからはじまるということを感じたシンポジウムでした。ありがとうございました。