日本人形展in北京 開幕!
~ 祈りの形、愛の化身 ~
日本は人形王国と言われるほど、実に多くの種類の人形があり、またそれらがさまざまな用途や目的を帯びて、人々の生活に深くかかわっています。その理由には、遠い昔から続くひなまつりなどの風習が独自の人形文化をはぐくんできたことがあげられるでしょう。またこのことは、人形を単に子どもたちの愛玩品の域に止めず、飾って鑑賞する美術品にまで高めてきましたし、さらにそこに民衆に親しまれた能や歌舞伎などのテーマが加味されて、数限りないたくさんのバラエティを生み出してきました。今回は、これら多種多様な人形たちの中から、代表的なものを広く選んで展示します。日本の人形の美と、そのこころとを作品から汲み取りながら、充分にご鑑賞ください。
なお、今回は正徳元年(1711年)創立の老舗人形店「吉徳」から顧問の青木勝氏をお招きし、10月14日の開幕式にて、直々に展示のご案内をいたします。また、10月13日にはプレイベントとして、人形しおりを作成する簡単なワークショップも実施します。
みなさんのご参加をお待ちしています!
展示概要
会期:2017年10月14日~11月1日 10:00-17:30
会場:北京坊(北京西城区廊房頭条21号三陽号1階)
開幕式:10月14日 10:00-11:00
❉展示は参加無料、申込不要です。
· 作品例 ·
▲ 藤娘(Fuji-musume)
藤の精が美しい娘となって舞う、有名な歌舞伎舞踊である。
▲ 花魁(Oiran)
江戸随一の歓楽街として名高い吉原の町を、もっと用いの高い遊女が豪華な衣装を身に付けて歩む姿である。
▲ 衣裳着 親王飾り(Ishogi:Shinno-kazari)
人形の衣装は、平安時代ごろの貴族の装束をもしている。
▲初陣 床飾り(Uijin:Toko-kazari)
初めての戦いにのぞむ、りりしい若武者の人形を中心にした五月人形の飾り方の一例である。
ワークショップ概要
日時:2017年10月13(金) 14:00-15:00
場所:北京坊 勧業場4階 新羅劇場(北京市西城区廊房頭条17号)
人数:20人 ❉ 申込は不要ですが、材料に限りがあるため、先着順といたします。13:00より受付開始です。
講師:青木勝
主催:国際交流基金北京日本文化センター、北京坊
· 人形しおり ·
来賓紹介
青木 勝(Aoki Masaru)
1949年新潟県山古志村生まれ。吉徳顧問。
1972年大学卒業後、株式会社吉徳入社。東京・浅草橋本店で宮内庁御用・外務省など外商を担当。社長室に配属。吉徳11代目山田徳兵衛の指揮の下、日米親善人形・答礼人形の里帰り修復作業を担当。1983年の「ミス大日本・倭日出子」の里帰りから2017年の「ミス宮崎」が42人目。近年は日米両国の各地の里帰り行事に積極的に参加。現在は吉徳の非常勤の顧問として、日米親善人形交流事業に専念。