蓮沼執太個展 2017年1月14日に開幕
2016年度東アジア文化交流使に選ばれた作曲家・現代アーティストの蓮沼執太が、2017年1月14日から、北京人文芸術センターにて個展『作曲的』を開催いたします。展示のほか、トークイベントやワークショップなども予定しています。
展覧会情報
作曲的 compositions
蓮沼執太 Shuta Hasunuma
展覧期間: 2017年1月14日~2017年1月24日
開幕日:1月14日 15時~19時
会 場:北京人文芸術センター
住 所:北京市東城区五道営胡同3号
開館時間:10時~18時(定休日:月曜日 2017年1月14日15時開館)
主催者:北京日本文化センター、北京人文芸術センター
後 援:文化庁(2016年度東アジア文化交流使)
開幕式内容
14:30 メディア受付
15:00 キュレーター回覧
15:30 アーティスト・トーク(お申込みはこちら)
18:00 パフォーマンス
メディア受付:朱文琪 wenqi.zhu@bcac.org.cn
ヨーロッパ音楽の模範はロマン主義の原則であり、それは「不安が巻き起これば、安心感を与え、無秩序が生み出されれば、秩序を打ち立て、問題が生じれば、それを解決する」というロジカルな循環の原則である。蓮沼執太の作曲は決して論理的な構成を強調せず、むしろ身体と感覚による体験を重要視する。豊富な音のサンプルから都市と自然の情報を聞き出し、人と人の間に音によってできた言葉を紡ぐ。物事の合間に音楽で自由に飛び回る隙間を創り出し、ものの見事に、これらの隙間を秩序立てることなく自然な形でまとめ上げる。そして既存の物事と矛盾することなく新しい景観を生み出す。
人の耳は機械とは異なり、ある一定の知覚の幅と範囲がある。機械の機能には限界があるが、蓮沼執太は常に音を見つけ、音を探し、音を求め続けることで、人が聞こえる最も心地よい音の幅と範囲に迫る。鑑賞者は、飽和した有限の時間と空間の中で解き放たれ、軽やかに、音の本当の姿に最大限近づくことができる。
北京人文芸術センター
キュレーター 毕昕
ShutaHasunuma”compositions:rhythm”,SpiralGarden,2016 Photo by YumaMaehara
いつも、どうにかして時間を変化させたいという欲求があります。しかし、そんなエゴは置いてきぼりにされて、自然に(勝手に)時間は動いています。真っすぐに、またはサークル状のような円環に、それとも強烈な圧縮によって不確定、偶然的に動いています。そんな中で引っかかってくるのが「リズム=律動」です。いわゆる西洋音楽を構成する要素なんて言われたりもしますが、人間の営みそのものでもあります。音楽と結ばれながら飛んでいる作品群をお楽しみ下さい。 ―――蓮沼執太
蓮沼執太
1983年、東京都生まれ。音楽作品のリリース、蓮沼執太フィルを組織して国内外でのコンサート公演をはじめ、映画、演劇、ダンス、音楽プロデュースなどでの制作多数。近年では、作曲という手法を様々なメディアに応用し、映像、サウンド、立体、インスタレーションを発表し、個展形式での展覧会やプロジェクトを活発に行っている。最新アルバムに『メロディーズ』(2016)、シアターピース『TIME』(神奈川芸術劇場・KAAT)がある。自ら企画・構成をするコンサートシリーズ『ミュージック・トゥデイ』を主催。2014年はアジアン・カルチャル・カウンシル(ACC)の招聘によりニューヨークに滞在。主な個展に『作曲的|compositions – space, time and architecture』(国際芸術センター青森 2015)、『have a go at flying from music part3』(東京都現代美術館 ブルームバーグパヴィリオン 2012)など。
音楽パフォーマンス コラボアーティスト
北鴎
1987年生まれ。北京ベース。2009年から舞踏の振付と表現を始め、キュレーター/パフォーマーとして舞踏や音をテーマとする即興イベントを数多く手がける。2012年からはフィジカルアートやその他様々な形式を取り入れて創作を行う。
李青
北京ベース。電子音楽デュオ「Soviet Pop」、雑音楽バンド「Rat the Spy 51」、ロックバンド「Snapline」のメンバー。主にシンセサイザーを演奏し、ギターや三味線など、その他も楽器も扱う。北京XPクラブの新しい音楽シーンで活躍する一人。密集音楽祭や、「即興委員会」による「リビングルーム・ツアー」など、様々な公演に参加。これまでにAxel Doerner、Lionel Marchetti、Sachiko M、Blixa Bargeldなどの音楽家、程然などのアーティストとコラボ。
楊帆
フリー女性音楽家。作曲、編曲、プロデュースを手がけ、兼業として挿絵も描く。15歳から中国初の女性パンクロックバンド「Hang On The Box」の立ち上げに参加し、ドラムとギターを担当。2003年同バンドを脱退し、2004年に伝説のガールズバンド「ourself beside me」を結成。コアメンバーとして、ボーカル、ギター、キーボードを演奏。2010年から独立し、個人の音楽事業を展開。様々な演劇、ダンス劇、映像作品の作曲、編曲、演奏、プロデュースを手がける。同時に、国内外のバンドやミュージシャンのプロデュースや編曲も行う。