第4回「日本語教育学の理論と実践をつなぐ」国際シンポジウム 実施報告
2019年3月16-17日、第4回「日本語教育学の理論と実践をつなぐ」国際シンポジウムが開催されました。このシンポジウムは、2018年7月に実施された「日本語教育学実践研修」の成果を披露する場も兼ねているので、その成果発表会と表彰も同時に行われました。
本シンポジウムは年ごとに参加者数を更新し、今年度は90名を突破しました。さらに、研究発表会の応募者が合計30件を超えたことは、日本語教育実践研究への関心が確実に高まっていることを表していると思われ、主催者として喜ばしい限りです。
来年も、より一層日本語教師を力づけ、その実践研究の役に立つシンポジウムを開催したいと考えています。
※当日配布した予稿集はこちらからご覧いただけます。
日程:2019年3月16日(土)、17日(日)
会場:高等教育出版社(北京市西城区德外大街4号)
主催:国際交流基金北京日本文化センター、北京外国語大学北京日本学研究センター、高等教育出版社
講師:
《基調講演》
曹大峰 北京外国語大学 教授
迫田久美子 広島大学 教授
村岡貴子 大阪大学 教授
《パネル・ディスカッション》
朱桂栄 北京外国語大学北京日本学研究センター 副教授
迫田久美子 広島大学 教授
村岡貴子 大阪大学 教授
林 洪 北京師範大学日本語教育教学研究所 所長
王祟梁 国際交流基金北京日本文化センター 日本語上級専門家
参加者:91名(中国、日本の大学講師等。主催関係者を除く)
開幕式 基調講演
研究発表会 パネル・ディスカッション
質疑応答 2018年度実践研修成果表彰
プログラム:
3月16日(土) | 場所 | 内容 |
9:00-9:30 | 4階報告庁 | 開幕式 主催側代表・来賓挨拶、記念撮影 |
9:40-10:40 | 基調講演① 曹大峰教授 「大学の日本語学習環境に関する現状研究 -日本語教育実践への提言-」 |
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10:50-11:50 | 基調講演② 迫田久美子教授 「日本語学習者のデータから考える日本語教育 -理論は実践に役立つか?-」 |
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12:00-13:45 | 地下1階食堂 | 昼食 |
13:45-14:20 | 4階報告庁 | 実践研修実施報告 朱桂栄副教授 「2018年度日本語教育学実践研修実施報告」 |
14:20-14:30 | 休憩、移動 | |
14:30-17:00 | 4階第1会議室~第6会議室 | 2018年度日本語教育学実践研修成果発表会 / 研究発表会 |
17:00-17:30 | 4階報告庁 | 2018年度日本語教育学実践研修成果表彰式 / 研究発表会総括 |
18:00-20:00 | 太熟悉的家常菜 | 懇親会 |
3月17日(日) | 場所 | 内容 |
8:30- 9:30 | 4階報告庁 | 基調講演③ 村岡貴子教授 「日本語教育の実践をリソースとして学習者研究の深化・拡大へ-上級日本語アカデミック・ライティング教育の事例をもとに-」 |
9:40- 9:45 | パネル・ディスカッション説明 | |
9:45-10:00 | パネル・ディスカッション話題① 村岡貴子教授 「学習者とコミュニティ・社会をつなぐ専門日本語教育の実践・研究の可能性」 |
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10:00-10:15 | パネル・ディスカッション話題② 迫田久美子教授 「文法的正確さとコミュニケーション-安全な誤用と危険な正用-」 |
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10:15-10:30 | パネル・ディスカッション話題③ 林洪所長 「实践是什么?/実践とは何か」 |
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10:30-10:45 | パネル・ディスカッション話題④ 王崇梁日本語上級専門家 「国際交流基金による実践研究支援プログラム」 |
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10:45-11:00 | 休憩 | |
11:00-12:15 | 4階報告庁 | パネル・ディスカッション 朱桂栄+村岡貴子+迫田久美子+林洪+王崇梁(敬称略) |
12:15-12:30 | 閉幕式、解散 | |
12:30 | 地下1階食堂 | 昼食 |
参加者の声(アンケートより、一部)
・今回のシンポジウムを通して中国・今の日本語教育現状を知ることができた。また、日本語学習者の特徴、日本語教育現場の先生方が工夫している授業の展開デザインなどを聞くことができて、今後、自分の授業にとても役立つと思う。(30代・女)
・基調講演・研究発表・パネル・ディスカッションなど、様々なセクションによる多様な構成で、刺激的でした。自分の関心テーマについてより理解が深まりましたし、勉強不足も自覚しました。これを機に、また自己成長に励んで行きたいと思います。(30代・女)
・先生方のすばらしいご講演、ありがとうございました。いろいろな視点から日本語教育、教育実践などについて教えてくださいました。これから教育現場に戻って、自分の授業でも一部教えた認識を取り入れようと思います。時間が少々少ないなという感じもしました。もしワークショップ型の活動も取り入れられたらと思います。そうしたらもっと体験が深くなるでしょう。(40代・女)
・続けて実施していただきたいです。(40代・女)