北京日本文化中心 中国纪行 第3回 西寧
皆さん、こんにちは。
しかし、たっぷり吸い込んだ空気は実に清々しく、むしろ肺の隅々まで浄化されたようでした。(特に12月の西寧はマイナス20度、空気も凍てつき、清涼感抜群でした!)
そんな極寒の西寧で実施したのが「日本文化紹介巡回講座」と題した書道講座でした。
日本古来の“かな”を、その成り立ちから平仮名の正しい書き方に至るまで、書道講師である林先生に丁寧に解説していただきました。
参加した学生たちの眼差しは、真剣そのものでした。
講義の後は、いよいよ実践です。
用意された色紙に、季節の俳句をかなで書き、作品として完成させるというものです。
俳句は、林先生が予め選んでくださった、“うぐいすの 笠おとしたる 椿かな”という芭蕉の句です。更に、句の中に“椿”があることから、椿を折り紙で折って、色紙に貼って完成させます。
学生たちは、初めて触れる“かな”に悪戦苦闘しながらも一生懸命練習し、各々作品を完成させることができました。
さて、中国国内出張の機会が多かった筆者ですが、今回初めて出会った印象深いお料理があります。
地元ではポピュラーな「人参果」です。
材料は、人参果、酥油、砂糖、白米というシンプルなもの。
人参果は日本ではあまり馴染みがないのですが、青海省など高原地域が産地で、胃腸の吸収力を高めたり、食欲増進など、様々な薬効が認められているようです。
見た目も食感も、少し小豆に似ているような気がしました。
ご飯の上にたっぷりのお砂糖と酥油、人参果という組み合わせはとても斬新でしたが、デザート感覚でいただける一品かもしれません。
この他にも、珍しくて食欲そそるお料理が、西寧にはたくさんあります。
素材を存分に生かしたシンプルな調理法が多く、それに加えてこの地の美味しい空気があれば、体が生まれ変わって健康になれそうな、そんな感覚を噛みしめながら帰路についたのでした。
以上、西寧からの「中国紀行」、最後までご覧いただきありがとうございました。