祝大家春节快乐、万事如意
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今年は寅年ですね。
虎というと皆さんは何を思い浮かべるでしょうか。
水滸伝の武松の虎退治のお話でしょうか。
時の将軍から、屏風に描かれた虎を捕まえて見せろ、と無理難題を押し付けられた、一休さんの頓智話でしょうか。
水滸伝は中国のお話ですが、多くの日本人はこのお話を知っていると思います。
逆に一休さんの頓智話は日本の話ですが、かつてアニメが中国でも放送されておりましたので、ご覧になった中国の方も多いと思います。
国が違っても、共通の話題が見つかれば、お互いに仲良くなるきっかけになりますね。春節の休暇が明けましたら、機会をとらえて、どうかお近くの日本の友人・中国の友人と、虎の話にトライしてみてください。トラブルになることはないと思います。
さて、以前に中国の先生に教わったところによりますと、漢代の『説文解字』に「虎,山獣之君」とあり,古くから虎は威武雄略・果敢強健な気勢で向かうところ敵無しとされていることから、寅年は,あらゆる物事をうまく成し遂げることができると考えられている、とのことです。
今年は日中国交正常化50周年にあたり、また私たち国際交流基金にとっても、設立以来50周年を迎える節目の年にあたります。まだまだコロナ禍による人の移動の制限など、交流事業の実施は思うように進められないところも多々ありますが、当センターとしては、この記念すべき年に、文化交流による相互理解をより一歩進めるために、果敢に取り組んでゆきたいと思います。皆様のご参加と支援をどうぞよろしくお願いいたします。
最後に質問です。この短文に、トラは何頭いたでしょうか。
(正解は、日本語と中国語では数が異なると思います。)
写真は、2021年9月に保定の蓮池書院に、張裕釗と宮島大八の師生記念碑を見に行った際、向かいの保定総督府でみかけた虎の着ぐるみのような服装をした兵士の絵です。こんな兵隊が本当にいたんでしょうかね。
北京日本文化センター所長 野田昭彦
二〇二二年新春
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